続 待ち合わせが苦手です

「ハチ公前で待ち合わせをしましょう」

と約束してから

待ち合わせが苦手だということを思い出した。

 


どうして苦手なんだろうかと考えてみた。

ああそうだ、何もない「待ち合わせ」場所で待ち合わせをし、

そこから「目的地」に向かう道すがらが苦手なのだ。

 

 


目的地で話す"本題"に入るまで、

何処にも着地できない宙ぶらりんの会話を重ねていくことが

またその時間を

とても居心地悪いと思っている。

あまつさえ、目的地にまでふたりして迷ってしまうともうどうしようもない。

 

 


恋人同士なら道に迷ってもいいだろう

(恋人とはいつまでもふたりきりで迷い続ける関係性のことを言うのかもしれない)

 

でも待ち合わせ相手が必ずしも恋の相手というわけではないのだ。

わたしたちには目的がある。

話したい事柄がある、理由がある。

会話にも道にも、迷ってなどいられないのだ。