散文 #9

 

自らの執着に悩む女の子の話を聞いているうちに、

わたしの穴は埋まっていった。

 

いつそう自分に約束したかは覚えていないが

わたしはもう、今目の前にあるものしか愛さないことにしている。

これは自分の心の器の狭さから来る一種の諦めでもある。

 

 

執着に苦しむ人は強く、美しい。

その呪いできっとなんでもできるだろう。