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視覚依存の愛憎

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物語ることで様々なものを壊してきた経験からか

いや、単に「空気を読む」といった日本人特有の美意識が好きなだけなのかもしれない

思うこと、考えることをなるべく一度飲み込み、

自らの感情の発露を相手にとって望ましい形ではなく

如何に自分が美しいと思える形で表出できるかに勤めてきたと思う。

 

なるべく愛さず、

なるべく思わず、

その輪郭をどれだけぼかし、浮かび上がらせられるか。

そんなことを美徳としてきた。

だから「寄り添う」だとか「眺める」なんてことを

自身の突出した能力として誇ってきたんだ。

 

 

 

しかし、そんな美意識なんて目の見えない貴方の前では全くの無価値で

声を出さないと私は貴方の隣にいることにはならないし

自分の中にある全部の気持ちを笑顔に留めて貴方に向けても伝わることはないし

「普段はどんな仕事をしているの?」と聞かれても

私のやっていることのほぼ全てを貴方は知ることが出来ない。

 

いや、別に私は全人類を愛したいなんて平和主義的な願望が無ければ

全ての人に伝わり、幸福を与えるような物を作りたいと思うことは

これまでもそしてこれからも永劫無い。

 

分かってる、分かっているのだけれど

それでも、今自分の目の前に居て、少しでも愛おしいと思っている相手に

私から贈れるものが無いことや、またそれを持たないことを美徳としてきたことは

私が私自身によって落胆させるには十分すぎた。

 

久しぶりに、膝から崩れ落ちる程のダメージを受けた。