男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。
最近悉く調子が悪かったので、約一年振りに日記なるものをはじめてみた。
日記と言えど私は酷くいい加減な性質なので、調子が良ければ一万字程書き連ねることもあれば、一週間も何も書かないこともある。
まあそれくらい良い加減な規則の方が継続するには向いている。
日記には「私」以外の個人名称は出さないように心掛けている。
第三者に盗み見られても特定されないようにするため、等という無駄な用心という事もあるが、
いつかの自分が振り返ったときそこに描かれた「貴方」は誰であるかを勝手に想像するための余白を残す目的である。
『ここは重要なポイントです』と文章に赤線を引くのも良いが、
『この辺りに重要らしい言葉があるよ、見つけられるかな』とページの端に小さく印をつける位が
いつかの自分が読み返す楽しみがある。